アルファロメオのフラット12エンジン。
ディティールアップはオイルクーラーのパイピングとかその程度です。
現代の洗練されたエンジンとは違って、いかにもメカメカしているところが模型栄えしますね。

見えにくいですがリアウィングは丸い筒状のパーツで下端でマウントされています。ウルフWR1と同じ方式でセンター部に支柱が無いようになっています。取り付け部が非常に細くて、本当に実車もこんな固定方法で強度大丈夫なのかと思うくらいです。
どこかの写真集でみた構図をまねてみました(笑)
フロントスクリーンはクリアブルーで成型されているのですが、キットのままでは透明度がありすぎるので、裏面からクリアブルーを塗って濃くしてあります。
タイヤは表面削ってますが、ちょっと粗すぎましたかね?まぁ、使い込んだレース終盤状態とでも思ってください。

あ、ドライバーはニック・ラムダさんではありませんから、念のため。
ちなみに、サーキットの狼の最終巻にも登場します。この人とクルマ。未見の人は是非一読を。
ニキ・ラウダに対するイメージが一新されます。
(だって「ふっはっははは!」とか言って抜き去っていくのよ。マジ悪人(笑))

カウルが開けられます。装着時も意外としっかりと固定できます。
フロントの構造が面白い。まるでショベルですが、ちゃんと下面がウィング状になっているのとフラップがついていてダウンフォースを得るようになっています。

コクピットサイド。
開口部が最初ありました。後には蓋がついてキットの状態になります。
当時のオートスポーツを眺めていて気がついたポイントです。

実はオイルクーラー前のフェアリングも白色なのですが、塗装し忘れてて気がついた時にはクリアコーティングした後でした・・・。

こうしてみるとリアウィングがかなり大型なのでリアヘビーな感じがしますね。
フロントノーズにラジエターを横長に配置するというのも珍しい配置(BT45Cで事前にトライされていました)です。
フロントサスのロワアームがサイドカウルを貫通するくらいの角度を持っているのも特徴的です。(というか特徴しか無いよ、このクルマ)
エンジンカウル上面。
ちょっと写真暗いですね。
メッシュの部分からエンジンエアが入るのですが、これで十分な吸引ができたのでしょうか。
グリル部分はスタジオ27のエッチングパーツです。キットのままでは普通に凹凸のモールドなので一見エアインテークにいは見えないです。

水平にマウントされているのがオイルクーラーです。

ちなみに白い部分は塗装でなくデカールです。

本当によくできたキットで発売当時中学生だった私でも苦も無く完成させれた憶えがあります。ただしデカールだけは難しいですけどね。

カラーリングが違うだけでずいぶんと印象が変わりますね。
78年のブラバムは序盤2戦は前年改良型のBT45Cを使っていました。このマシンは存在自体マイナーなうえ結構ブサイのですが、カラーリングのパターンは赤と白でまとめられていました。前年のメインスポンサーだったマルティニが降りて所謂マルティニストライプが消えたこともあってかなりスマートなカラーリングになりました。

カーナンバーがフロントノーズに2つ貼ってあるというのも珍しいですね。



【実車解説】
BT46はゴードン・マーレイの野心作で前年のBT45Bからコンセプトを一新、BT44までで採用していた三角断面モノコックに戻し、重いアルファロメオの12気筒エンジンの不利をカバーするための軽量化のためにラジエターを廃して表面冷却システムを採用していた。しかし誰もが予想したとおり放熱容量が足りず已む無く普通のラジエターとオイルクーラーを付け加えて、78年第3戦南アフリカGPから実戦投入された。
理想が現実に負けた折衷仕様になったとはいえBT46はよいパフォーマンスを発揮して、高地という12気筒勢が有利ではあったにせよデビュー戦でラウダがPP、決勝はジョン・ワトソンが3位という上々のデビューを飾った。
しかしその後は予選では上位に食い込むもエンジンの信頼性に泣き結果がなかなか残せず、シーズン中の優勝は”反則技”ファンカーによるスウェーデンGPの1勝と、イタリアでの(アンドレッティのフライングによる)”繰り上がり優勝”の2回であり、実力でもぎ取った優勝を飾ることはできなかった。それでもラウダがランキング4位、ワトソンが6位、コンストラクターズは3位とまずまずの結果を残すことができた佳作であったと言える。またネルソン・ピケが最終2戦で3台目のエントリーでゼッケン”66”の本車を走らせている。

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【モデル解説】
タミヤの傑作キットです。基本的にストレート組みです。
手を入れたのはコクピット左横の開口部のみです。
作るに当たって通常のカラーリングでは芸が無いかなと思って、スタジオ27から出ていたBT46のデビュー戦の第3戦南アフリカGPのバージョンにしました。
後に青くなる部分が白になっているのでなんかすごく爽やかな感じになりました。(もしかして暑さ対策のカラーリングだったのか?)
キット自体は30年前の代物ですが、まったくそんな気配は無く簡単に組めます。大型のアッパーカウルも結構特殊な形状ですが、完成後も問題なく脱着が可能です。
今やF1ではあり得ない水平対向12気筒エンジンもディティール十分で完成後も見栄えがします。エキマニは3本単位で4パーツになっていますが、組み付け後は違和感無しでとっても簡単で有難いです。(DFVの1本づつは正直めんどい)
ドライバーはやっぱり”超ネズミ”で決まりです。

作者:めが
ブラバムBT46  (78年南アフリカGP)