こんなのがキットでリリースされるんだから日本に生まれてよかったって感じ。
スタジオ27からはオーストリアGP版もリリースされていましたが、たしか残念ながらレインタイヤではなかった気がします。(序盤雨だった)
さすがに2個も買えなかったよ。

昔の車載カメラっぽいアングル。
私がファンだったデパイユはGPAのメットしか使わなかったのでタミヤのJS11のものを使用。デカールは一部”P34日本GP”からも流用。この人ヘビースモーカーでピットや表彰台(!)でスパスパしている映像が残ってます。今じゃ考えられませんな

フロントのふくらみはダンパーの逃がせ部分ですが、それだけモノコックが低いってことですね。
本当に薄いモノコックですな。幅を多くとって剛性には気を配ったらしいですが。
この側面のエルフの文字はシーズン中盤では「elf oil elf」になる時もありました。

オイルクーラーがモノコック上に立てられています。
これもシーズン中盤では位置はこのままで水平マウントにしてたりすることもありました。本当に昔のF1は「思いついたらやってみよう」的なところがステキ。
モナコGPではフロントのゼッケンは斜めにつけられています。
フロントウィングが前進角を持っています。コーナーリング中の斜めからの風によるダウンフォースの変化量が少なくなると聞いたことがあります。(もちろんストレートでの効率は下がるはず)
試行錯誤だったようで、シーズンが進むにつれてウィング幅や角度が変わっていきました。

ブルーと白のカラーリングのタイレルはもう大好物(笑)。
この年はシティバンクのマークも赤になっていいアクセントになってます。

異常に低いモノコック(青い部分)と不自然なまでに高いアッパーカウル(白い部分)のアンバランスさがブサカッコいい(?)と思いません?

キットはスタイルも良好で抜けもキレイなので何も問題はありませんでしたが、リアセクションは基本メタルパーツのみの構成なのでロッド類の多い70年代マシンとしては材質が柔いのでちと苦労します。(その分融通は効きますが)
タイヤは樹脂製のものがキットに入っているのでそのまま使いました。スタジオ27のタイヤは新品っぽい感じにツルツルなのですが、削った時の感じが読めなかったのと時間も無かったので「新品」ということにしといてください。



【実車解説】
77年にチーム結成以来の年間未勝利に終わったタイレルチームは6輪車に別れを告げ78年用にはオーソドックスな4輪車の008を開発した。
ロータス72をデザインしたモーリス・フィリップの手による008は同様のコンセプトの低いモノコックとウェッジシェイプを持ったマシンとなった。前進角のフロントウィングやリアタイヤ前に置かれたオイルクーラー、データロガーの搭載、ブレーキ冷却効果を狙ったフロントホイールなどの新機軸も功を奏し、P・デパイユは開幕から3位、R、2位、3位と好調を維持し、迎えた第5戦モナコで念願の初優勝を果たしポイントリーダーに躍り出る活躍を示した。しかしその後はリタイヤが続いたのと「79ショック」もあり相対的に競争力は低下したが、P・デパイユが7度の入賞(表彰台5回)で34点のランキング5位、新人D・ピローニも5度の入賞で7点をあげ15位、チームもコンストラクターズで4位に返り咲くことができ一応の復活を果たした。
しかしこの年を限りにメインスポンサーのエルフとシティバンクが去り、タイレルの苦難の歴史が始まることになるのである。

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【モデル解説】
スタジオ27のレジンキットです。私が本格的にF1を追い始めた時のフェイバリットなクルマなのでキットが出た時には即買いでした。(ニットーのモーターライズはあったけど・・・)
キットはモナコGPバージョンなのでフロントウィングが角度ついていてカッチョいい。(後半戦になると普通な水平型になったりします)
キットは70年代F1のスタンダードな内容。リアセクションは無いとタイヤつかないのでエンジン下半分からギアボックスまでがレジンとメタルで再現されています。70年代F1らしくロッド関係が多いので少し面倒くさいですが、まぁ特に問題なく組めます。(しかし完成後、重い)
カラーリングはモデラーズのブルーが使いたかったけど、もはやストック切れなのでタミヤのブルーを使用。まぁ、これも実質”P34用カラー”なので無問題なんですが、少し青がイメージ濃い気もします。
ドライバーのP・デパイユはGAPヘルメットが必須なので、タミヤのリジェJS11から流用です。

作者:めが
タイレル008  (78年モナコGP)