ゼネコンのいい所は、乾電池&ボタン操作のリモコンと違い、走行速度までダイレクトに制御できることです。
ハンドルをゆっくり回すとごく微速での走行が出来ますし、早くまわすと操縦者が小走りにならねばならない程の速度が出ます。
バックも同様。
なかなか他では真似できない操作感覚です。
一方、方向転換については「勝手に曲がってしまう」程度のものですが。
ちなみに、メーカー製インジェクションキットにも関わらず、キャノピー部分は元からバキューム整形です。年代を感じますね
しゃあないので解体して、発電モーターは回転子まで完全分解して清掃・整備。
次にギアの修理ですが、これは新品の交換用ギアをメーカーに注文して交換であっさり解決。
あまり知られてはいませんが、実はゼネコンは小学・中学などでの理科の実験用に、未だ現行製品。中でも消耗品であるギア部は単品注文できるのです。
オークションで大枚はたく必要はありません。
塗装は白サフ→ピュア白→白パール→クリアで、全部缶スプです
医療器具的な、テフロン樹脂っぽい質感を再現したかったのですが、ちょっとうまくいきませんでした。(公開当時の感性なら、むしろホーロー的な白でも良かったかも知れない)
ハッチやインテイクなど、一部は筆塗りです。今回、塗装はあんまりしんどく無かったですね。
キット内容ですが、内部にはモータの固定部とギア、軸受けはあるものの、電池ボックスもスイッチも存在しません。つまり外部電源と言うことですね。
説明書が無いので想像に頼るしかないのですが、これは、当時の状況を考慮するとゼネコン駆動でしょう。
そこでジャンク箱からゼネコンを引っ張り出したのですが、内部の発電用モーターがサビで固まってて、ギア類も劣化で歯が欠けまくり。(苦笑)
キットの入手経路はヤフオクですが、ジャンク扱いで一部の部品欠損、箱・説明書ナシというコンディションのおかげで1万円行かずに入手できました。
2010年現在で完品の相場が15万円以上にも達するレアキットなので、ココはこの際目をつぶりましょう。
(むしろ積極的に「作る気」にさせてくれる状態ともいえる)
【モデル解説】
使用キット:プロテユース号(マルサン) スケール:不明
登場作品『ミクロの決死圏』(1966製作映画 20世紀フォックス)
古手の海外特撮ファンなら一度は観たことが有るであろう有名な映画に出てくる、体内用潜航艇です。1時間のタイムリミットがあるのに、ご丁寧にも原子力駆動です。
特殊なエネルギーの照射で1時間だけミクロ化して、患者の体内から治療を行いますが、様々な人体内の驚異と敵対側の人為的な妨害により波乱万丈のストーリーでした。
昔は、テレビの洋画劇場やら学校や公民館などでの映画上映会でも良く上映されたので、ある一定の世代以上の人ならば、SFマニアでなくとも作品を見たことのある人はかなり多い様です。実際、静岡ホビーショーでの展示中にも、GMをガンダムと間違えた子供に引っぱられてやってきた、明らかにカタギのお父さんが、作品の説明カードを読んでから、子供に「これは云々〜」と(カードに書いてない事まで)説明してる姿を何度か見ました。
作者:へてかるぴ
プロテユース号 (ミクロの決死圏)