【実車解説】
83年用のニューマシンとしてデビューした012であったが、時代はターボエンジンが主流になり、3リッターNAは消え行く運命にあった。(タイレル最後の3リッターNAマシンがこの012)しかし、タイレルはターボエンジンの搭載をかたくなに拒否し(ケン・タイレルのポリシーだった)この012を結局85年中盤まで使用することになる。
012が最も活躍したのは84年で、才能あふれる2人の新鋭S・ベロフとM・ブランドルの手で唯一のNAマシンとして活躍し、市街地のデトロイトでブランドルが2位、雨のモナコでベロフが3位(あのセナとの差を縮めていた)に入るなど15ポイントを稼ぎだしていた。しかし「水タンク事件」があり、シーズンのポイントは剥奪され、終盤への参戦すら禁止されてしまった。しかし、仮に車両違反があったとしても、明かに不利なNAマシンでベロフとブランドルの2人がターボ車を相手に互角以上に闘った事実は忘れてはならない。
【モデル解説】
モデラーズの1/24のタイレル019のリアセクションをベースにしたスクラッチです。ボディ部分はプラ板とポリパテのカタマリです。
このクルマは非常に好きなんですが、絶対にキット化されない(マイナー過ぎる)と思ったので、ひと思いに作ってしまいました。しかし、ご多分にもれずこのクルマ資料が無い無い!(写真ほとんど雑誌に載っていない)故にこれは私の記憶とイメージをメリの1/43メタルキットを参考に修正して製作した「イメージモデル」です。(笑)
作者:めが
カラーリングは84年は背に腹は変えられない状況でいろんなスポンサーがついており、お世辞にもキレイなカラーリングではなかったので85年のノンスポンサー状態のものにしました。なんとなくこれが一番「タイレルらしい」気がする。(83年はベネトンカラーでした。011を参照してください。)
本当は85年の時はノーズ形状がこのようなカモノハシ状ではなくて、とがった形状になっているのですが・・・。
リアセクションもイメージモデルなので(笑)パイピングすらしていません。(フロントとリアで強制遠近法モデルじゃないだけマシ?)
タイレル012(85年カラー)