せっかくなのでWR6と並べてみました。
WR6のニセウィングカーっぷりがよくわかります。(笑)
ボディカラーはこの青になると全然WR7(8)っぽく無いと思われます。本当に何色だったんでしょう?(どんな写真見ても青みは見えないんだけどなぁ)
割と特徴的な形状からかダメクルマの割に人気があるらしい。
がどうせなら初期型のWR7の方が面白いのでそっちをキット化して欲しかったですね。
あ、サイドミラーはタミヤのBT46から流用しました。形状が一緒っぽかったのとキットのはメタルパーツだったので整形が面倒くさかったの。
ボディ後半部。
特徴的なリアウィングのマウント方法。ロータス80やアローズA2、フィッティパルディF6と同じ方式。これらの共通項は・・・「ダメクルマ」(笑)
リアタイヤ前方のスパッツはシーズン開幕後に大流行したリジェJS11のマネ。
エアファンネルカバーは真鍮の網を押し出して作りました。
コクピット周辺。
ハントのネームロゴは本当は90度向きが違う(オリンパスロゴと同じ向き)んですが、サイズが大きくて貼れないので、こうしました。また本当は線の部分は青、黄。赤でネームは白文字です。(なぜかデカールはベージュ1色)
正面ビュー。
フロントノーズ中央のオリンパスのロゴが付属のデカールはサイズが大きすぎて使えませんでした。仕方ないのでウェーブの1/24のロータス79のデカールを流用しました。(タイレル009を作った時の残り)
ロゴのサイズも色調もぴったりで驚きましたがラッキーでした。
サイドビュー。(写真傾いてますが)
とってもカクカクしてますね。ずいぶんテールヘビーな印象です。
サイドポッドのデカールはロゴからラインまで一緒の1枚になっていて貼るのがめっちゃしんどかったです。(空気抜きが大変)
ボディ形状的に大きなエッチングパーツが多く、サイドポッド側面は全体が1枚のパーツです。リアエウィングも翼端板が大きく1枚のエッチングパーツです。リアウィングはこの翼端板でのみ支持されていて中央に支柱とかはありません。(GP仕様によっては違うのもある)
このキットは工作自体は特に困難はありませんでした。普通に組んでいけます。ちなみにキットはフランスGPバージョンでしたが、やはりハントのクルマにしたかったので「なんちゃってモナコGPバージョン」になってます。とは言っても違うのはフロントウィングだけで、かなり軽めのウィングがついています。キットにはオマケでフロントウィングがついているのですが、重めの形状なので、タミヤのFW07から流用しました。
カラーリングは指定はダークブルーなのですが、どーしても私には「黒」にしか見えないのでモデラーズのリアルブラックを使いました。(当時からWR7は黒だと擦りこまれていたのもありますが)。このシーズンからウルフもスポンサーがついて、しかもそれがオリンパスなので見た目はもう完全に「ロータス」です。スポンサーロゴも前年までのゴールドでなくベージュです。(これも「ロータス」やね)
【実車解説】
79年、ウルフレーシングも御多分に漏れず新型のウィングカーWR7をデビューさせた。WR7はハーベイ・ポストレスウェイトの設計で、フィッティパルディF6と同様のコンセプトで後方よりでかつ、上面に冷却系のアウトレットが無いという特徴的なサイドポッドを持っていた。ドライバーも76年チャンプのジェームス・ハントを迎えており好成績が期待された。しかしWR7はそのサイドポッドがうまく機能せず、開幕から予選中段以降に沈み、決勝もリタイアが続く苦戦を強いられることとなった。チームは第4戦US西GPから改良型のWR8を登場させた。WR8はサイドポッドを標準的な形状にし、各部に他チームのトレンドを取り入れたマイナーチェンジを施されていた。WR8は安定した性能を示し、予選では毎戦10位以内のグリッドを獲得した。(決勝はリタイヤが続いたが)。しかし、ハントはこの程度の性能では満足できず、第7戦モナコを最後に急遽引退してしまう。
第8戦以降は新人ケケ・ロズベルグがWR8のステアリングを握ったが、WR8は予選グリッド中段に沈み決勝も完走できずリタイヤが続いた。チームはシーズン終盤にWR9も投入するが成績は好転せず、結局79年ウルフチームは無得点に終わった。さらにチームはシーズン終了後にフィッティパルディチームに合併吸収されてその短い歴史を終えることとなった。しかし、おそらくこのチームの「新興チームによるデビュー開幕戦優勝」という記録はこの先も破られることの無い偉大な記録として残っていくと思われる。
【モデル解説】
フィニッシャーズの1/20のレジンキットです。
このキット、3バージョンも発売されましたが、そんなに人気あるかこのクルマ?(コンパチにすればいいのに)
キットはとてもシンプルな構成でほとんどボディ1パーツ。あとはエッチングとメタルパ^ツがちょっと。しかし、造りは決して良いとは言えません。ま、「正統派ガレージキット」というくらいです。基本的に「自分でできることは自分でして」というメーカーの思いが伝わってくる好キットです。(笑) しかし、何と言ってもこのキットの最大の問題はデカールです。フィルムが弱い上に薄いというか薄すぎるため貼ろうとしたら直ぐに丸まってしまい、直そうとしたらすぐに「プチッ」と切れてしまいます。私のスキル不足もあるかもしれませんが、長い模型人生でこんなデカールは初めてです。結局スペアデカールを4枚調達して使いました。(デカールには、もうひとつ大きな問題もあるのですが)
作者:めが
ウルフWR8(79年)